2019年06月01日

認知症は治らないのですか?

認知症の多くを占めるアルツハイマー病は、早期に診断し処方等で進行を和らげる事ができるとされていますが、進行してしまっては効果があまり期待できません。
認知症の中には慢性硬膜下血種、正常圧水頭症など比較的簡単な脳外科手術で治せる疾患が含まれています。いずれもCT.・MRI検査で容易に診断できます。慢性硬膜下血種は、頭部を打撲した後1~2か月後に認知症の症状が出現してくる事が多い疾患で比較的簡単な手術で治す事ができます。山口市では年間 30~40名の患者さんが治療を受けています。
先に述べた正常圧水頭症は、脳室などに大量の髄液が貯まる病気です。認知機能障害のほかに失禁、歩行障害がみられます。比較的簡単な手術で治癒ないし改善が認められます。
その他にも脳外科手術で改善するいくつかの疾患があります(くも膜嚢胞(のうほう)、脳腫瘍(しゅよう)等)。一度は CT・MRI検査を受けることをお勧めします。

あんの循環器内科
萬納寺洋道

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